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かぐやPDS3リリース

2007年9月に打ち上げられた月周回衛星「かぐや(SELENE)」は、2009年6月の月面衝突直前まで、科学データを取得し続けました。 これらのデータは、2009年11月に「SELENE L2DB」システムより公開されました。 L2DB上のデータはNASAのPlanetary Data System version 3 (PDS3)をベースに設計されたものですが、 細かい点においてPDS3標準とは異なっていたため、標準ツールの利用等に問題がありました。また、データとシステムが完全に切り離されていなかったため、 システムメンテナンスによりデータの提供が止まるなどの問題もありました。
今回、かぐやデータの長期アーカイブ化を念頭に、これらの問題点を解決するために、(1)PDS3標準への適合性の向上、 (2)システムとデータの疎結合化を実施しました(それに伴い、L2DBシステムの運用は9月30日を以て終了しました)。 前者によって、PDS3用の標準ツールが利用可能となり、後者によって、更新頻度の異なるシステムとデータの管理を分離することができました。 右の図は、3種類の標準ツールによって、かぐやPDS3画像を表示したものです(NASAView…NASA製の画像ビューワ、ISIS qview…USGS製の画像ビューワ、QGIS…地球観測分野でよく用いられる画像ビューワ)。 かぐやPDS3データは、他の衛星や装置のPDS3データと同じく、http://darts.isas.jaxa.jp/pub/pds3からダウンロードできます。(2017年10月)


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最終更新日: 2017年11月07日