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技術編

超高速光データ通信(2G/ATM伝送実験)

実験の内容と結果

2000年2月、この装置で実際に2Gbpsのデータを伝送する実験を野辺山観測所で行いました。使用した回線は野辺山−NTT武蔵野研究所間のOLIVE回線で、野辺山から上り回線で送出されたデータは武蔵野研究所で折り返されて下り回線で野辺山まで戻ってくる設定にしました。

まず、野辺山では擬似的な天体観測信号を発生させました。一般的に、天体の観測信号はスペクトルが一定の白色雑音です。今回は、伝送の前後でスペクトルの形を確認するためにわざと64-96MHzの帯域に絞って、帯域外では強度がほとんどゼロとなるように設定しました。このアナログ信号をデジタル変換する装置がサンプラです。サンプラは1サンプルを2ビットで量子化します。サンプリング速度は毎秒1ギガサンプル(正確には毎秒1024メガサンプル)です。これで2Gbpsのデータ が発生します。

この2Gbps観測信号を本インターフェイス装置へ送り、さらにOLIVE回線へ送出します。伝送された信号は武蔵野研究所で折り返され、野辺山へ戻ってきます。戻ってきたデータを本インターフェイス装置で受信し、VLBI観測データとして再生します。

こうしてOLIVE回線を往復した2Gbpsの疑似観測データをデジタル分光計によってスペクトルとして示したものが下図です。スペクトル・アナライザで確認したものと同じスペクトルの再現に成功し、本インターフェイス装置の性能を確認できました。


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